こんにちは。シュンです。
「自分の英語発音に自信がない」
「ネイティブに何度も聞き返されてしまう」
「発音が悪いせいで伝わらない」
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。実は、こうした発音に関する悩みは、あなただけではありません。統計データを見ると、実用レベルの英会話力を持つ日本人はわずか7%という驚きの結果が出ています。
その大きな原因の一つが「発音」にあります。日本人の英語力はアジアの31の国と地域の中で下から3番目という悲惨な状況で、特にスピーキングに関しては17点と際立って低いのが現実です。
しかし、だからといって落ち込む必要はありません。発音は正しい方法で練習すれば必ず改善できるからです。今回は、英語発音の効果的な練習方法から、最新のアプリ活用法まで、実践的なアドバイスを詳しくお伝えします。
なぜ日本人は英語発音が苦手なのか?
言語の根本的な違い
まず、なぜ日本人が英語発音を苦手とするのかを理解しましょう。日本語と英語の単語・文法・発音が全くといっていいほど異なるからです。
具体的に見てみると:
– 日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つだが英語には24あるといわれている
– 子音は日本語は16だが、英語は24
つまり、英語には日本語にはない音が数多く存在するのです。英語には日本語にはない発音が数多くあるので日本人は正確に発音できない。だから理解してもらえないというわけです。
教育システムの影響
日本の英語教育にも問題があります。日本の学校教育では発音をあまり重要視していないのが現実です。受験のために英語を学んできたので、英語を読んだり書いたりする機会が多い一方で、英語を話したり聞いたりする機会はそれほど多く確保できていません。
発音とリスニングの関係
さらに重要なのは、発音できない音は聞き取れないので理解できないという事実です。人は自分が発音できない音を聞き取れないという言語学習の基本原理があるため、発音練習はリスニング力向上の土台となるのです。
発音練習が英語力全体に与える驚きの効果
学習効率の劇的な改善
発音練習の効果は単なる「話す」スキルの向上にとどまりません。発音練習は、リスニング力やスピーキング力を鍛えるためのベースに該当する重要なトレーニングです。発音練習ができていれば、他の練習・学習が効果的かつ楽になります。
4技能すべてに影響
正しい発音の習得は、言語の実用4技能すべてに影響を与え、全体の学習効率を高めます。具体的には:
1. スピーキング: 相手に伝わる明瞭な発音
2. リスニング: 正確な音の聞き分け
3. リーディング: 音と文字の対応関係の理解
4. ライティング: 正しい語彙選択と文構造
コミュニケーション力の向上
英語の個々の音素を正確に発音できるようになると、リスニング力は飛躍的に向上します。これにより、実際の会話でも自信を持って話せるようになるのです。
日本人が特に注意すべき発音のポイント
1. 母音の区別
日本語には5つしか母音がないのに対し、英語には合計15個も母音があります。特に重要なのは以下の音です:
[æ]音の練習
日本人は「ア」と発音しがちですが、英語では「ア」と「エ」の中間の音です。例えば:
– bag(バッグ): 日本語の「ア」で発音すると「bug(虫)」と聞こえてしまう
– cat(キャット): 「ア」と「エ」を同時に発音するイメージ
2. 子音の使い分け
日本人にとって厄介な音の組み合わせは、主に「sとsh」、「thとz」、「lとr」、「bとv」です。
L音とR音の区別
日本人が最も苦戦するであろう /l/ と /r/ の発音について:
– L音: 舌先を上の前歯の付け根の歯茎に軽く当てたまま「ウ」と言って、息を舌の左右から出す
– R音: 唇を少し丸めて舌先をどこにも触れずに「ウ」と言う。舌先は上顎に近づけ、舌の両側面は上奥歯の歯茎につけて発音
3. TH音の習得
日本人が苦手なTHの音は、舌先と上の歯で音が摩擦するような感じで発声します。練習例:
– three(θríː): 「スリー」ではなく、舌を軽く噛む感覚で
– thank(θˈæŋk): 「サンク」ではなく、摩擦音を意識して
4. 音声変化(リエゾン)の理解
日本人が英語を聞き取れない理由の一つに、英語の発音ルールである「リエゾン」を知らない・意識していないことが挙げられます。
リエゾンとは
文章中の2語以上の単語の繋がりによって起こる「音声変化」のことです。例:
– Come on! → 「カム オン」ではなく「カモン」
– want to → 「ワント トゥ」ではなく「ワナ」
効果的な発音練習方法
1. 発音記号の基礎固め
発音記号は、最初は難しく感じるかもしれませんが、一度理解すれば、その後の英語学習が非常に効率的になるため、必ず覚えておきましょう。
発音記号学習のメリット
– 正しい口の形や舌の位置を知った上で、効果的な練習ができます
– 母音や子音の微妙な違いも発音記号を通じて理解できるため、リスニング力の向上にもつながります
2. 段階的な練習法
ステップ1: 個別音素の練習
1つ1つの英語の音が発音できるようになり、また、聞き取れるようになることが大切です。
ステップ2: 単語レベルの練習
それらの音が集まってできている英単語を正しく発音できるようになることを目指します。
ステップ3: 文章レベルの練習
その英単語が集まってできた句や節、英文を正しく発音できるようになる段階です。
3. 口の形と舌の位置を意識する
英語発音アプリを活用して発音矯正をする際は、「音」を真似するだけでなく、ネイティブスピーカーがその「音」を発する時の「口の形」も真似するように心がけましょう。
音だけを闇雲に真似しようとするよりも、しっかりとネイティブスピーカーの口の形を真似て発音することで、自然ときれいに発音することができるようになります。
4. 継続的な聞き取り練習
英語を正しく発音するための基本となる勉強法は、正しい「音」を聞いて真似することです。英語の正しい発音を独学で習得するためには、実際に正しい「音」を聞くことが欠かせません。
おすすめの発音練習アプリ
1. 英語発音トレーニング
1日5分で上手くなる!無料の英語発音練習アプリ!あなたの発音をアプリが即座にチェックできる優れたアプリです。
特徴:
– 口の形や舌の位置のポイント解説を見ながら、手本をまねして発音トレーニングが可能
– 英語の音声変化を意識した発音トレーニングもできます
– 無料で基本機能が使える
2. 英語発音ドリルAtoZ
英語の発音練習に特化した日本人向けのアプリで、アルファベットAからZまでの発音を徹底的に学べるのが特徴です。
特徴:
– 日本人が特に苦手とする発音、例えばLとRの違いや、THの音など、問題になりやすい音に焦点を当てた特別なドリルも用意
– お手本の発音と自分の音声波形も表示され、どの発音がずれているのか一目で分かり、練習しやすい
3. 発音図鑑
アメリカ英語の発音記号全41種類を、3次元コンピュータグラフィックスで再現したアプリです。
特徴:
– ネイティブが英語を話す際の「舌の位置」「息の流れ」「喉の震え」を順に解説
– 視覚的に発音のメカニズムを理解できる
4. Speak(AI英会話)
AI相手の英会話トレーニングなので、「英語力の無さ」や「ミス」などを気にせずにいられる革新的なアプリです。
特徴:
– 日本人の発音に最適化された音声認識を搭載
– Speak利用者が7日間で話す単語数は1万語を超えている
– 実践的な会話練習が可能
発音練習で避けたい5つの間違い
1. カタカナ発音への依存
日本語のカタカナ表記に頼ると、正確な英語音を身につけることができません。カタカナではなく、英語の音そのものを理解することが大切です。
2. 個別音素の練習を飛ばす
いきなり文章練習から始めるのではなく、英語を話せるようになるための第1歩として、1つ1つの英語の音が発音できるようになり、また、聞き取れるようになることが大切です。
3. 聞き取り練習の軽視
リスニング力が不足していることも、正しい発音ができない原因の一つになります。英語の発音を正確にするためには、まず正しい音を聞き取ることが必要なのです。
4. 短期間での成果を求める
発音の改善には時間がかかります。1日5分で上手くなるというキャッチフレーズもありますが、継続的な練習が何より重要です。
5. 機械的な練習に偏る
英語の読み上げサイトや自動翻訳アプリは、いわゆる「生きた英語」ではないため、話し手の感情やシチュエーションに左右されるイントネーションや強調などは再現されないことを理解しておきましょう。
発音練習を成功させる7つのコツ
1. 毎日の継続を心がける
短時間でも毎日続けることが重要です。1日5分から始めて、徐々に時間を伸ばしていきましょう。
2. 録音して客観的にチェック
自分の発音を録音し、お手本と比較することで改善点を発見できます。
3. 発音記号を活用する
日本人の場合は、先に発音記号を一気に覚えてしまった方が発音の上達が早いと考えられています。
4. 口の形と舌の位置を意識する
しっかりとネイティブスピーカーの口の形を真似て発音することで、自然ときれいに発音することができるようになります。
5. 音声変化を学ぶ
リエゾンなどの音声変化を理解することで、より自然な発音が可能になります。
6. 段階的にレベルアップする
日本人が苦手なL&R・S&SH・B&Vなどの使い分けができるまで、段階ごとに学べます。基礎から応用へと段階的に進めましょう。
7. 実際のコミュニケーションで練習する
アプリでの練習だけでなく、実際の会話の中で発音を使ってみることが大切です。
発音練習における最新トレンド
AIを活用した発音分析
AIによる音素単位での発音分析と発音矯正でスピーキング能力を鍛えられる技術が発達しています。日本人に特化したサービスを常に実現するAIシステムが登場しており、より精密な発音指導が可能になっています。
映像コンテンツの活用
アニメやドラマなど20万以上の現地映像コンテンツで自然な英語に触れられるサービスも登場しています。生きた英語に触れながら発音練習ができる環境が整ってきています。
個別最適化されたカリキュラム
AIが自動作成する学習カリキュラムで効率よくスキルアップを目指せるシステムが普及しており、一人ひとりの弱点に応じた練習が可能になっています。
よくある質問と回答
Q1: 発音練習はいつから始めるべき?
A: 英語学習を効果的かつラクに進めるためには、早い段階で「発音練習」に取り組むことが有効です。できるだけ早い段階から始めることをお勧めします。
Q2: 完璧な発音を目指すべき?
A: 完璧さよりも「伝わる発音」を目指しましょう。英語で責任ある業務ができるレベルの発音を身につけることが実用的です。
Q3: 独学で発音は改善できる?
A: 発音矯正に特化した英会話アプリを活用すれば、英語の発音の勉強法が分からないという人でも、英語の正しい発音を身に付けることができます。適切なツールと方法で独学も十分可能です。
Q4: どのくらいの期間で改善を感じられる?
A: 個人差がありますが、正しい方法で継続練習すれば、2-3週間で変化を実感できることが多いです。2ヶ月間のオーダーメイドカリキュラムを終えた受講生は、全員が自身の発音ならびにスピーキング力の向上を実感しているという報告もあります。
まとめ:発音練習で英語力を根本から変える
発音練習は単なる「話す」スキルの向上にとどまらず、言語の実用4技能すべてに影響を与え、全体の学習効率を高める重要な取り組みです。
日本人の英語力が低い現状を変えるためには、1つ1つの英語の音が発音できるようになり、また、聞き取れるようになることが大切です。そして、発音練習ができていれば、他の練習・学習が効果的かつ楽になります。
今日から以下の行動を始めてみてください:
1. 発音記号の基礎を学ぶ: 1日15分、発音記号を覚える時間を作りましょう
2. 発音アプリを試してみる: 無料アプリから始めて、自分に合うものを見つけましょう
3. 毎日の練習習慣を作る: 1日5分から始めて、継続することを最優先にしましょう
4. 録音して客観的にチェック: 自分の発音を録音し、お手本と比較してみましょう
5. 実際のコミュニケーションで使う: 学んだ発音を実際の会話で使ってみましょう
発音は練習すれば必ず改善できます。「今からでは遅い」なんてことはありません。むしろ、日本人の英語力の向上を図るべく、「英会話学習を始めるなら、むしろ今がグッドタイミングである」と言えるでしょう。
あなたの英語発音を変える第一歩を、今日から始めてみませんか?きっと数週間後には、自分の発音の変化に驚くことでしょう。頑張ってください!