こんにちは。シュンです。
「英単語がなかなか覚えられない…」
「せっかく覚えた単語も数日後には忘れてしまう…」
「どうやったら効率的に語彙力をアップできるの？」
そんなお悩みを抱えていませんか？
実は、多くの日本人が英語学習で最も苦労しているのが「語彙力の向上」です。TOEICや英検のスコアを上げるためにも、日常英会話を楽しむためにも、語彙力は欠かせない基礎能力。でも、数千、数万もの英単語を覚えるなんて、気が遠くなりますよね。
でも、安心してください！今回は、科学的根拠に基づいた効果的な英単語の覚え方を7つのステップでお伝えします。エビングハウスの忘却曲線によると、初めて得た知識は短時間に何度も引き出されることで脳が重要な情報だと判断し、記憶に定着します。この理論を活用すれば、あなたも必ず効率的に語彙力を向上させることができます。
なぜ英単語は覚えにくいのか？忘却曲線の恐怖
まず、なぜ英単語がこんなに覚えにくいのかを理解しましょう。
例えば、英単語を40個覚えたとしても、20分後にはそのうちの約17個を忘れてしまいます。さらに驚くことに、40個覚えた英単語のうち、1時間後にはなんと約22～23個を忘れてしまいます。
これは、ドイツの心理学者エビングハウスが発見した「忘却曲線」によって証明されています。人が学習をする際に使う脳内の記憶システムは、大きく分けると「短期記憶」と「長期記憶」の2種類に分類されます。
多くの人が英単語を覚えられない理由は、短期記憶に頼った学習方法を続けているからなのです。でも、これは決してあなたの能力不足ではありません。人間の脳の自然な仕組みなのです。
英語語彙力を爆上げする7つの記憶術
1. 分散学習法：忘却曲線を味方につける
分散学習は、この忘却曲線の性質を利用した方法になります。忘れそうになるタイミングで復習を繰り返すことでその記憶はより強固なものとなるのです。
効果的な復習タイミングは以下の通りです：
– 学習直後：すぐに復習
– 1日後：24時間後に復習
– 1週間後：7日後に復習
– 1か月後：30日後に復習
– 3か月後：90日後に復習
この方法で、時間による節約率の低下を防ぎ、単語が長期記憶として定着するとされています。
具体的な実践方法：
1. 今日新しい単語を10個覚える
2. その日の夜にもう一度復習する
3. 翌日、前日の10個を復習してから新しい10個を覚える
4. 1週間後、最初の10個を再度復習する
2. 語源記憶術：単語の成り立ちを理解する
接頭辞・接尾辞に分解（チャンク化）して記憶術で覚えるやり方は、事例を通してみると、わかりやすくなります。
例えば、「unforgivable」という単語を見てみましょう：
– un-（接頭辞）：否定の意味
– forgive（語幹）：許す
– -able（接尾辞）：～できる
このように分解すると「許すことができない」→「許しがたい」という意味が自然に理解できます。
よく使われる接頭辞と接尾辞：
– pre-（前に）：preview, prepare
– re-（再び）：return, repeat
– -tion（名詞化）：action, creation
– -ly（副詞化）：quickly, slowly
3. 語呂合わせ・ダジャレ記憶術
英単語を語呂合わせを使った記憶術で覚えるやり方は、もっとも「有名なやり方」になります。
面白い語呂合わせを作ることで、記憶に残りやすくなります：
例：
– ambition（野心）→「あんまり必要ない野心」
– economy（経済）→「エコな見い（見栄）は経済的」
– beautiful（美しい）→「美人なティフル（人名）」
最初は恥ずかしく感じるかもしれませんが、笑えるダジャレほど記憶に残りやすいものです。
4. 場所法（メモリーパレス）
メモリーアスリート（メモリースポーツの競技者）必須の記憶術「場所法」との組み合わせを勧めています。
場所法は、よく知った場所（自宅や通勤経路など）に英単語を配置して覚える方法です。
実践例：
1. 自宅の玄関に「entrance」を配置
2. リビングに「comfortable」を配置
3. キッチンに「delicious」を配置
4. 寝室に「peaceful」を配置
頭の中で家の中を歩きながら、配置した単語を思い出していきます。
5. イメージ記憶術：五感を使って覚える
図や絵などのイメージで覚えるのも記憶に残りやすいですし、コアイメージをつかみやすいのでオススメです。
単語を覚える際は、視覚的なイメージを作ることが重要です：
例：
– elephant（象）→大きな灰色の象が鼻を振り回している様子
– hurricane（ハリケーン）→強風で木が倒れている様子
– delicious（美味しい）→口の中でとろける美味しい料理
色、音、匂い、触感なども一緒に想像すると、より強く記憶に残ります。
6. 派生語・関連語をセットで覚える
派生語を一緒に覚えたり、接頭語、接尾語の知識をつけるなどです。
一つの単語を覚える際に、関連する単語もセットで覚えると効率的です：
例：manage（管理する）を覚える場合：
– manage（動詞）：管理する
– management（名詞）：管理、経営
– manager（名詞）：管理者、マネージャー
– manageable（形容詞）：管理しやすい
7. アウトプット記憶術：使って覚える
語彙力を増やすためには、覚えた単語を定期的にアウトプットすることが重要です。
効果的なアウトプット方法：
1. 英語日記：新しく覚えた単語を使って日記を書く
2. 音読：単語を含む例文を声に出して読む
3. シャドーイング：シャドーイングは、内容を理解している文章で行うので、知らない単語は事前に調べる必要があるからです
4. 英会話：オンライン英会話で実際に使ってみる
科学的根拠に基づく効果的な学習のコツ
学習の習慣化が成功の鍵
そのためには、学習を習慣化することが必要になります。毎日少しずつでも継続することが、語彙力向上の最も確実な方法です。
おすすめの習慣化テクニック：
– 毎朝通勤時間に10分間だけ単語学習
– 寝る前に今日覚えた単語を復習
– スマートフォンの待ち受け画面に覚えたい単語を設定
脳の仕組みを理解する
海馬は繰り返し入ってきた情報のみを「重要なもの」として認識して長期記憶に送り込み、それ以外を「不要なもの」と認識するため、学んだことをしっかり長期記憶に保存するためには繰り返しの反復練習が必須なのです。
つまり、一度覚えただけでは脳は「不要な情報」と判断してしまいます。繰り返し学習することで、「これは重要な情報だ」と脳に認識させることが大切です。
個人差を理解し、自分に合った方法を見つける
ボクが大切だと思うのは、①まずは科学的に正しいと言われている方法で学習してみる、②そのうえでどうしても自分に合わない方法があったらそのやり方にはこだわらない、ということです。
記憶術には個人差があります。まずは科学的に証明された方法を試してみて、その中から自分に最も合うものを選んでください。
効率的な語彙力アップのための具体的な学習プラン
1か月集中プラン
1週目：基礎固め
– 毎日10個の基本単語を覚える
– 語源記憶術を使って単語の成り立ちを理解
– 分散学習法で復習タイミングを管理
2週目：記憶術の実践
– 場所法を使って覚えた単語を配置
– イメージ記憶術で視覚的に覚える
– 語呂合わせで覚えにくい単語をクリア
3週目：アウトプット強化
– 英語日記で新しい単語を使用
– 音読で発音と一緒に覚える
– オンライン英会話で実践
4週目：定着確認
– 1～3週目の単語を総復習
– 派生語・関連語を追加学習
– 長期記憶への定着を確認
継続的な学習のための工夫
スマートフォンアプリの活用
– 単語帳アプリで分散学習を自動化
– 通知機能で復習タイミングを管理
– 進捗を可視化してモチベーション維持
学習環境の整備
– 集中できる学習スペースを確保
– 視覚的な資料（単語カード、ポスターなど）を活用
– 学習時間を固定化して習慣にする
挫折しないための心構えとモチベーション維持
完璧主義を手放す
どんな勉強でも、質の高い勉強をすることが必要なのは当然のことですが、モチベーションが低い日もありますし、全然集中できない日だってありますよね。
毎日完璧に学習できなくても大丈夫です。継続することが最も重要なので、調子が悪い日は軽く復習するだけでも構いません。
小さな成功を積み重ねる
語彙力の向上は一朝一夕では実感できません。しかし、以下のような小さな変化を意識することで、モチベーションを維持できます：
– 英語のニュースで知っている単語が増えた
– 映画の字幕なしで理解できる部分が増えた
– TOEICの単語問題で正解率が上がった
学習仲間を作る
一人で学習を続けるのは大変です。以下のような方法で学習仲間を見つけましょう：
– 英語学習のオンラインコミュニティに参加
– 職場や友人と一緒に学習する
– 英語学習ブログやSNSで進捗を共有
まとめ：今日から始める語彙力アップの第一歩
今回ご紹介した7つの記憶術は、すべて科学的根拠に基づいた効果的な方法です。記憶術というのはあくまで「記憶力を高める」方法、正確には「記憶する技を高める」方法であり、基本にのっとり、しっかりとトレーニングすれば年齢や性別に関係なく誰でも伸ばすことができるテクニックです。
今日から実践してほしいこと：
1. まず5個の単語を選んで分散学習を始める
– 語源記憶術で成り立ちを理解
– イメージ記憶術で視覚的に覚える
– 24時間後に復習
2. 学習時間を固定化する
– 毎日同じ時間に10分間の学習タイム
– 通勤時間や休憩時間を活用
3. 進捗を記録する
– 覚えた単語数を可視化
– 復習タイミングをカレンダーに記入
4. アウトプットの機会を作る
– 英語日記で新しい単語を使用
– 家族や友人に覚えた単語を教える
あなたの英語学習の目標は何ですか？海外旅行で現地の人と話したい、転職で英語力をアピールしたい、洋画を字幕なしで楽しみたい…どんな目標でも、語彙力の向上は必ず力になります。
最初は覚えることが多くて大変に感じるかもしれません。でも、今回紹介した記憶術を使えば、必ず効率的に語彙力を向上させることができます。語彙力は一番基礎のベースとなる部分です。つまり、語彙力を伸ばせば伸ばすほど、そのあと積み上げるリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングでこなせる幅が増えていきます。
焦らず、着実に、でも確実に進んでいきましょう。あなたの英語学習の成功を心から応援しています。
まずは今日、お気に入りの記憶術を一つ選んで、5個の単語から始めてみてください。その小さな一歩が、あなたの英語力向上の大きな第一歩になるはずです。
頑張って、でも楽しみながら続けていきましょうね！
